5.23.2017

お遍路バッハ ~天への仲介人修行編~ No.35(久万高原~八坂寺)

2017年5月3日(水) 天気 曇りのち晴れ
 
第十回お遍路バッハ、最終日です。(活動の詳細はこちら→お遍路バッハ
 
朝食の時間になったのでレストランへ入ると、外国のお遍路さんがいっぱい!
ボンジュールと言われ、ボンジュールと答える・・・。
フランスからのお遍路さんです。
すでに朝食を済ませ、松山まで歩くのだとか。
今夜は道後温泉ですって。
ボンボヤ~ジュ~(^^)/
 
というわけで、私もゆっくり出発です。
今日は松山へ入ったら浄瑠璃寺を打たず、バスで早めに帰るつもりです。
 
曇り空だと印象が違う山々

道の駅「さんさん」

道の駅の奥にパン屋さんがあります。
大人気のアップルパイがあるのですが、さすがにまだ開店してないよね・・・。
りんごドーンで美味しいのになぁ。。。

昨日、一昨日とは打って変わって冷たい風が吹く久万高原町。
お日様がのぞかないかなぁと天を仰ぎながら、国道33号を進みます。

昨日は八十八夜
田植えの準備万端の田んぼ

今日からGW
車もバイクも次から次へ!

雲行きが怪しい・・・

そんなに吠えなくても・・・(^_^;)
君は立派な番犬だよ。

三坂峠まではこの国道がジワジワ登っていきます。
途中にはゴルフ場やスキー場などがあります。
久万高原は雪深いからねと宿で言っていたら、スキー場は人工雪で硬いのですって(笑)

おおきな鷲がお出迎えのゴルフ場

三坂道路への分かれ道
チューリップも寒そうに揺れています

三坂道路との合流地点の休憩所でトイレ休憩。
車はほとんど三坂道路を行くので、交通量が少なくなるのはありがたいのですが、冷たい風が強くて寒いし菅笠飛びそうだしで困ってます(^_^;)

明神レストパーク

冬の遍路はトイレが近い・・・(^_^;)
思い出すよね、足摺岬。
というわけで、1キロ先のスキー場休憩所でもトイレ!

ここのトイレ、ウォシュレット付きで
便座が暖かかった(*^_^*)

三坂峠が近付いてくると、雲間から青空が見えてきました!
でも、風は相変わらずです。。。

風を物ともせず、スクーター軍団が蛇行しながらぶっ飛ばして行きました(笑)
遠い目をしてしまいます(^_^;)

こんもりした山の先に峠

歩きはじめて2時間。
三坂峠への遍路道へ入ります。

歩行者だけ通行可ですよ♪

民家の横を通り、
畑におじゃますると、、

峠に到着~♪

昔はここに茶屋があったり
大勢の人でにぎわっていたみたいです

三坂峠からの眺め。
松山の町と瀬戸内海!

峠からはお約束の下り道。
でもそこまで急なものではないのですが、膝に負担がかからないよう気をつけながらズンズン進みます(^-^)

鍋割坂
鍋の割れ目の様な感じだとか・・・

どの辺が割れ目?(笑)

モミジの新緑が眩しい!

足元の可憐な小花
なんていうお花かな?

優しい道が続きます

三坂峠を40分ほど下りていくと、小川の横に休憩所があります。
その休憩所をすぎると、コンクリートで固めた道が現れて里の気配!

膝への負担が無いように
少しずつ進みますよ(*^^)v

振り返って見る三坂峠

牛舎が見えてきました

牛舎を越えると、お遍路さん休憩所として有名な「坂本屋」が見えてきました。
でも、土日しか開いてないって聞いていたので、軒先のイスをお借りして休憩しようと思ったら、、、
なんと!開いてる~\(^o^)/わ~い!

中にはすでにお遍路さんが一人休んでいらっしゃいました。
坂本屋のお母さんにお久しぶりのご挨拶をして、どうして開けたのか聞いてみました。
「GWだから、たくさんお遍路さん来ると思って・・・。」
なんて優しいの!
お母さん一人でおにぎり握って待っててくれたのね。
本当に頭が下がります。
ありがとうございます♡

50年ほど前まで遍路宿だった坂本屋

おにぎりを頂きながら、先に休んでいたお遍路、田尾さんが輝く笑顔で遍路の事やお仕事の事を話してくれます。

田尾さん「靴の寅さん訪問販売」として、靴屋さんのない地域や、靴で困っているところにはどこにでも行っているそうです。
そのお人柄と、お仕事への真摯な姿勢からでしょう、たくさんの人からご注文を受けてみなさんに喜んで頂いているって。
遍路に、お大師様に命を救って頂いたと、とても謙虚に生きられていて、こんな若輩者にも分け隔てないお気持ちで接して下さいました。
靴のマギーの社長さん。
今、ミズノから出ている遍路靴もこの方発案だそうです。

「坂本屋」のお母さん
素敵な笑顔です

靴の寅さんこと田尾さん。
ヒジキ入りのおにぎりと
きゅうりの漬物最高!

3人で1時間ほどおしゃべりしていましたが、そろそろ行かないとね。
お母さん、ありがとう、ご馳走様でした。
田尾さんはもう少し休んでいかれるそうなので、ここでお別れ。
この先もお気をつけて、無事結願されることを祈ってます(^^)/

後ろ髪をひかれつつ坂本屋をあとにします

若い蛇さん、お目覚めの巻
顔を上げてポーズ(^^)

坂本屋から2キロほど先に、網掛大師堂がありました。
そばには番外霊場「網掛け石」があります。

あみかけ大師

本当に網の目模様があるのです!

気が付いたら靴にテントウムシ♪

この川渡れば浄瑠璃寺

久谷郵便局を見ながら先へ進むと到着しました!
浄瑠璃寺。
でも、今回はここは打たずに帰るのでバス停を探しますが、、、、どこにもなーい!
地図だと浄瑠璃寺前というバス停があるはずなのですが・・・。
いくら見渡しても見つからないので、時間も早いし参拝することにしました(^^)

浄瑠璃寺

第四十六番札所 浄瑠璃寺
◆奉納曲:フランス組曲 第五番 ト長調 ジーク

自然に囲まれた緑豊かな小さいですが美しいお寺です。
境内には様々な樹木が生き生きと茂っています。

本堂
ご本尊は薬師如来様

大師堂

樹齢千年を超すイブキビャクシン

一願弁天堂
もちろんお願いしましたよ(*^^)v

納経をすませどうしよかと思いましたが、ここから次の八坂寺まですぐなので行くことにしました。
浄瑠璃寺の裏手から遍路道へ繋がります。

のどかな道

浄瑠璃寺もですが、初めて遍路をしたときに母と歩いた道を懐かしく思い出しました。
当時はお気楽な格好でハイキングのように歩いていましたが、その道をもう一度こうして歩いていることに不思議な感覚を覚えます。

あの時はコスモス満開だったなぁ。。。

思い出しながら歩いていたら、山門が見えてきました。

八坂寺 山門

第四十七番札所 八坂寺
◆奉納曲:フランス組曲 第六番 ホ長調 アルマンド

お寺全体が明るい印象がします。
何でだろうなと思って山門をくぐったら、山門の天井に絵が!

屋根付きの橋みたいな山門

山門の天井画
阿弥陀如来様と天女の音楽隊(?)

そうそう!こんな風に色彩鮮やかな印象がしていたのです。

超かっこいい手水場の龍

本堂
ご本尊は阿弥陀如来様

大師堂

駐車場のいやさか不動明王
火渡りの名残がありました(*^^)v

納経所の隣にカワイイ猫ファミリー発見。
里親募集ですって、おかん猫、しっかり子供たちを守ってます。

里親、見つかるといいね♪

ふわっふわの子猫4匹

好奇心旺盛な子

子猫たちが幸せなお家に行けることを祈って、遍路道を進みます。
もう少しだけ進んで、家に帰ることにしました。

バス停を探しながら進んでいると、別格霊場文殊院が。
遍路の元祖、衛門三郎の邸宅跡なんですよね。

境内にはお大師様の像のとなりに
衛門三郎夫婦の像もあります

バックショットお大師様(*^^)

文殊院を後にして、一番近いバス停「恵原公民館前」に到着。
今回はここで打ち止め~\(^o^)/
やっと帰れると安心していたら、なんと、松山市駅まで行くバスが。。。無い!
どういうことーーー!

おそるべし!
バスが・・・無いのにバス停

良く調べたら乗り換えしなきゃいけないらしく、2時間くらいかかるみたいです。
困ったなと思いまして、思い出すのはあの方のお顔(^_^;)
いつもお世話になっている泥亀バーマハカーラのマスター和田様。

今日はGWのイベントに出ているということでしたが、只今PM4:00。
もう終わってるかなと少しの期待をして、メールをしてみます。

ほどなくして迎えに来て下さるとご連絡くださいました\(^o^)/
ありがたや、和田様、お大師様。

待っている間に会った
カッコいい犬。

左の手は和田様。
到着してくれました!

和田さんのイベント用軽トラで、松山の町を走って帰ります。(軽トラ初体験!)
イベントの片づけがまだなのに来て下さいました。
本当に心より感謝。
助手席であくびが止まらない不埒者をお許しくださいm(__)m 
顔見たら安心して気が抜けた~。。。

「第十回お遍路バッハ」もお陰さまで無事に終了しました。
今回の遍路は、終始穏やかな気持ちで終えることができ心から感謝です。

内子からの道はとても厳しく、苦しいものだったのですが、不思議な事に一度も嫌だと思いませんでした。
いつもはすぐにブーたれるのですが、どこか違う自分が楽しんでいるような・・・(^_^;)
ドMにでもなったのか!?(笑)

説明が難しいのですが、前回歩いた鳥坂峠で感じたあの「幸福感」がずーっと一緒にいてくれたような気がします。

何もかもが、まるで他人事のように優しく思える。
変な表現ですが、本当にそんな感じ。
俯瞰でずっと見ているような、不思議な感じ。

幽体離脱じゃないよ(*^^)v

こんな感覚を味わえるのは、遍路道を大切にしてくださる方々や、日々生活している地元の方々のお陰なのでしょうね。

この美しい季節の風を通して、その優しさが身体の中に沁みたのかもしれません。

この幸福感がずっと続きますように。
そして今までご縁を頂いた方々も、幸福感で包まれていますように。

緑の山々を思い出しつつ、帰宅後の温泉にプカプカ浮きながら「極楽、極楽」とつぶやきました。。。。


■次回は48番西林寺から53番円明寺まで。松山市内を打ちまくります(^^)/


http://www.himegin.co.jp/
愛媛銀行はお遍路バッハを応援しています!