1.16.2017

お遍路バッハ ~天への仲介人修行編~ No.19(竹林寺~雪蹊寺)

気がつけば年が変わり、あっという間に今年も半月が過ぎました(^_^;)
大変遅くなりましたが、お待たせしました!
「第七回お遍路バッハ」高知編はじまります。
揺れる気持ちと闘いながら、落ち込んだり投げ出したり、涙したりの旅となりました。

2016年11月16日(水) 天気 晴れ\(^o^)/

第七回お遍路バッハ(活動の詳細はこちら→お遍路バッハ)、最高のお天気に恵まれてスタートです。
高速バスで松山→高知駅。
何度目かの高知駅、もう切符もホームも慣れたものです(*^^)v
高速バスが到着を遅れても、電車に飛び乗りギリギリセーフで間に合いました!

土佐一宮駅。10:50分到着です(^^)/

前回打ち終わりの土佐一宮駅到着。
相変わらず、高知の紫外線は半端ないぜよっ!

とりあえず、土佐一宮駅前のコンビニで高知駅で行きそびれたトイレに(笑)
なんといっても海部で大変な目にあってから、行きたくなくてもあれば行くのさ!(大変なことはこちらから→海部トイレ事件 

準備万端、いざ遍路道へ!!!

ここから左へ行くのが遍路道

あったあった、お約束のマーク♡

カモがたくさん!ネギはどこだ!
鍋だ鍋だ!
しばらく川沿いの道を歩きます。
遠く向こうに今来た高知駅周辺の景色が見えました。

晴れ渡る空の下、高知駅周辺の硬い建物群。

あの山の上の鉄塔に向かって歩けば
竹林寺
太陽は夏のようですが、すっかり景色は秋模様。
季節の移り変わりというのは、私の気持ちよりずっと早くすぎていきます。

今回のお遍路バッハ。バタバタと集中する間もない感じでやってきてしまいました。
心はまだ松山に置き去りです。

遍路用具を身につければ、瞬時に「お遍路バッハ」モード突入のはずが、モヤモヤした感じが全身を包みこんでいます。

わかってるのですよ、原因は。
乙女心と秋の空・・・・。
とか、冗談言ってる場合じゃなくてですね、ここ最近ずっと頭からはなれない言葉。

「エゴ」

「言葉にできない想いをバッハの音楽に乗せて、天に、神様や仏様、亡くなられた人に届ける仲介人になるのだ」と、猪突猛進で進んできたけれど、それってどうよ?
自己満足?利己主義?偽善?目立ちたがり?

ぐるぐる、ぐるぐる、クルクルパーで、泣きべそかきそう(T_T)

でも、歩こう!とにかく歩こう!

川の向こうに高知県立美術館

市内電車がすれちがう
文殊通りの駅

民家のお庭に子犬ちゃん♡
だきしめたいっ!
お昼前だけど、お腹が鳴るのでお昼にします(^_^;)
どんな気持ちでも、腹は減るのだ・・・(笑)
公園に立ち寄って、藤棚の下でごはんごはん!

昨日買っておいたパンを食べていたら、スズメ達が寄ってきておねだりされます(*^。^*)
人慣れしてるなぁと思いつつ、カメラをむけると逃げちゃいました・・・残念。

水場もあって手も洗える\(^o^)/
住宅街の静かな公園
お腹も満たされ、歩きだすと・・・。
絶景が広がっていました!
コスモス畑~\(^o^)/

一面のピンク!

癒される~♪

カモだ!サギだ!何鍋だ!(^_^;)
静かな川を渡り、古い民家を見ながら路地を進むと、竹林寺さんへの道へ。
おっ、やっと遍路道っぽい!

遍路道しるべを久しぶりに見る

この細い道を入って登ります

名前の通り、竹林の道です。

ぶどう畑の中を、登る、登る(汗)

途中うっそうとした感じもありますが・・・、

はい、植物園の敷地に入ります(^^)/
竹林寺さんは、この「牧野植物園」内に遍路道があるので、お遍路さんは通り抜けOKなのです!
素敵っ!
感動したので、HPです(^^)→牧野植物園

温室やバラの小道などありましたが、
時期が少し遅かったようです(^_^;)
植物園を通り抜けて入口から出ると、竹林寺さんの門前です。
あまりにも暖かい日だったからなのか、門前の駐車場でワンコが気持ちよさそうにしていました(^^)

売店のワンコが日向ぼっこ
ワンコにカメラを向けていたら、タクシーの運転手さんが「お遍路さん、竹林寺はこっちだよ~」って、手を振って教えて下さいました。
高知の人は、優しいなぁ。

山門へあがる階段の横に
黄色のお花がいっぱい。

竹林寺山門
第三十一番札所 竹林寺
◆奉納曲:フランス組曲 第三番 ロ短調 メヌエットⅠ・Ⅱ

山門をくぐると、なんと結婚式をしていました(*^^*)
仏前結婚式だぁと興味津々です。
めでたいっ!
赤い着物の花嫁さん♡ 見えます?

ぐぐーっとこの石段を登れば境内です

かっこいい龍の手水舎 

五重塔もありました

広々とした境内の本堂
ご本尊様は文殊菩薩様

大師堂
お参りの方が多い境内で参拝を済ませ、納経所を探すのですが、どうやら山門まで戻るようです(^_^;)

うろうろしていたら、招き猫が誘ってきます(笑)

右手上げてるのは金運を招くそうな・・・

北村さんが飼ってたネコのお腹に
「北」の文字が現れてから福運が!ということです。
ほ~福運、福運とありがたがりながら納経所へ下りると、
なんともかわいいお遍路さんが!

チワワのコグマちゃんでーす!
白衣も着てます(*^^)v
なでられすぎて若干迷惑そうなコグマちゃんとお別れして、先へ進みます(^_^;)

売店横の山道へ

案外急な坂道です

10分ほどで下りきると、小学校が見えてきました
登って下りるということは、山をひとつ越えたということですね。
小学校を右手に歩くと、川沿いの道をずーーーっと歩きます。
はぁ~、いい天気だ。

水面がキラキラ♪

おっ!またカモだ!
カモ鍋だ!・・・もういいって。
日差しを遮る場所も無く、暑さにちょと困りながら進むと、集落の道へ入りました。

日陰がありがたい
人里の道もすぐに終わり、またまた風と日差しにさらされる道が戻ってきます(T_T)
今回は日焼けしないぞっ!
日焼け止めバッチリですが、大丈夫かなぁ。。。。

小さい秋みつけた♪
柿がいたるところに
小さい秋やら見つけてみても、無理やりテンション上げようとしても、心はまだモヤモヤ。

あーっもうっ!キリっとしないなぁ!
と自分に気合を入れようとしますが、リフレインが止まらない・・・

「エゴ、エゴ、エゴ、E、G、O、エゴっ!」

もうかんべんして。。。

なんてうな垂れていたら、武市半平太の旧宅出現!
幕末だわぁ、土佐だわぁ!!

何もないところに突如出現する!

旧宅からは、たくさんの観光客(?)が。
バスで来るのも大変よぉ(^_^;)
ここからゆるやかな坂を登っていきます。
途中でご夫婦の歩き遍路さんが休んでいました。
すごい荷物で、きっと通しで野宿とかもするのかなと思いながら、挨拶して追い抜きます。

登り切るとトンネル

トンネルを抜けると急に住宅街に出ました

整備された道

大きな池が見えたら、次の禅師峰寺さんはすぐ!
遍路道を進むと、ほどなくして禅師峰寺さんの石標が現れます。

ここまでくればすぐなんですがね・・・

予想よりすごい坂が待ってました(^_^;)

せっせと登って、

いじめの様な階段登って
はい!禅師峰寺さん、到着です!

山門
第三十ニ番札所 禅師峰寺
◆奉納曲:フランス組曲 第三番 ロ短調 ジーク

山門をくぐると、またまた現れる石段。
とてもめずらしい岩の数々がお出迎えしてくれます。

石段の横の岩
海からそのままにょきっとそびえるようです

本堂と奥に大師堂
ご本尊様は十一面観音様

岩の上にも仏様がいらっしゃいます
参拝を終え、そう広くない境内を歩いていると、海を見下ろす素晴らしい眺望が!
逆光でまぶしいですが、桂浜とか見えるらしいです。

おぉっ!幕末ぜよっ!龍馬ぜよっ!

境内からの展望

納経所前のお不動さま

弁天様とお不動様のツーショット♡
納経して登ってきた道を下ります。
さぁ、演奏場所探さなきゃ!
今回は初心に戻って突撃アポ無しでピアノを貸してもらいますっ!
気合は・・・、あんまりだけど、頑張るっ!

「はっきりみちしるべ」
その通り!よくわかります(*^_^*)
禅師峰寺さんからの遍路道は、西へ向ってまっすぐ種崎のフェリー乗り場まで続きます。
この道沿いに小学校と中学校があるので、そこで弾かせてもらおう!

20分ほど歩いて三里小学校に到着。
15:00ちょうどだったので、きっとちょうどいい時間かなと思って校内へ入りました。
ドキドキしながらインターフォンを鳴らし、素情を話してお願いしてみました。

すると、、、職員会議中だからNG!!(T_T)
お遍路バッハの旅で、初めてのお断りでございました・・・・。

ま、今までが順調すぎたから、これが普通なんだと、気を取り直してすぐそばの中学校へ。

2階の職員室へお邪魔してお願いをしてみると、音楽の先生が対応して下さいました。
お!これは好感触!

しかし、、、その喜びも、瞬時で玉砕しました。
次の日文化祭があるそうで、その準備でピアノは使えないって・・・。

はぁ~。。。。。そっかぁぁぁ。。。仕方ないね。。。

この先に公民館があるから、そこなら大丈夫だと思います!とご親切に教えて下さいましたが、もう全身でガックリ・・・。

笑顔でお礼を言って、学校を後にします。
中学生たちが「こんにちは!」と挨拶してくれます。
遍路道に戻ると、西日に照らされてうつむいてしまいました。

またもや頭にあの言葉が・・・、「エゴ」。

やっぱり私がやってることは自分勝手なことでしかなくて、だから弾かせてもらえないんだ。。。

思考がどんどん弱くなっていきます。

カラスが鳴くからかーえろっ!
夕日が沁みます
途中、教えて頂いた公民館を見つけましたが、すでに閉館していました。
もう、今日は無理だ。

「ま、いっか、明日弾こう!楽チン楽チン♪」

と声に出して言ってみます。

大きな船が見えてきました
たそがれる港です
フェリー乗り場に到着すると、16時10分発が行ってしまったところでした・・・。

種崎フェリー乗り場
次のフェリーは17時15分。
1時間もある・・・。

あんなに暖かかったのに、日が傾き始めると急激に寒くなってきます。
心と気温がシンクロして、だーれもいない待合室でリュックをおろして溜息。

お山に太陽が隠れていきます
だんだん腹が立ってきました。
もー知らん!
弾いてやらん!
ふざけんなーーーーっ!
しんどい思いして歩いて歩いて、疲れてるのに精神集中して、バッハみたいにやっかいな曲弾いてしたくもない日焼けしてっ!

腹が立ったので、母に電話して悪態ついていました(笑)

そんな風にしていたらフェリーがやってきました。
悪態つきまくりのゴーマンチキチキ号を載せて、対岸へ5分で到着!

日の沈む向こう岸へ
不思議ですね、母と話しているうちに落ち着きます。

全部わかってやってることでした。
たかだか1回断られたくらいで、揺れる自分が許せん!
これが普通。

フェリーを降りると、もう真っ暗。
つるべ落としとは、良く言ったもので(^^)

だんだん日が短くなってくるので、これからの遍路は16時には宿に着くように考えたほうがいいですね。
船着き場からまっすぐ行けば大丈夫(*^^)v
く、、、暗い。
今日お世話になる「高知屋」さんへ到着。
クタクタになりながら、もう弾かないと決めていたのに、なんとなく女将さんに聞いちゃいました。

「この辺でピアノ持ってる人いません?」
「ピアノ?・・・、あぁピアノと言えばOさんだぁ!」

事情をわかってくださると、高知屋の女将さんがすぐにOさんに電話してくれました。
Oさん、なんと快くOK!
あきらめていたところに、この流れです。
汗を流してから伺うことになりまして、温かいお風呂をいただきました。

ぽちゃんと湯船につかりながら、放心状態。

ありがとうの反対語はあたりまえ。

あたりまえじゃないこと、有り難いこと。

ピアノを貸して下さったOさんと。
高知屋の女将さんとOさん宅へ。
ご家族がお出かけでご主人さまおひとりでしたが、女将さんと「フランス組曲3番」をじっと聴いて下さいました。

本当にありがとうございます。
今夜の演奏は、忘れられないものになりました。

宿に戻る間、女将さんがとっても喜んでくださり感動して下さる姿を見て、自己嫌悪です。

あんなに悪態ついて、、、こんなに親切な人の前で弾かせてもらうのに、、、私は、、、いったい。。。

演奏後、美味しいお食事を頂きながら、人の優しさに心の中でむせび泣いていました。

「ありがとう。ありがとう。・・・ありがとうございます。明日はもっと謙虚になります。」

高知屋名物「カツオのタタキ」!
たっぷりの玉ねぎとポン酢が猛烈に美味しい!!
○今宵のお宿はこちら


「民宿 高知屋」さん
雪蹊寺の目の前にある遍路宿です。お遍路さんには有名な宿ですね。女将さんと大女将さんが明るく優しく迎えてくれます。
2階が宿泊部屋があり、トイレ、洗面所も同じ階に複数あるので便利です。
お洗濯はお接待でしてくださいます。ふわっふわに乾かしてくださるのが嬉しいです。
浴衣、タオル、ハブラシ、シャンプー&リンス、ボディソープ、ドライヤー有。
■一泊二食付き  6500円(税込)

■次回は雪蹊寺~青龍寺まで。元横綱朝青龍の学校で演奏!なのかっ?の巻

http://www.himegin.co.jp/
愛媛銀行はお遍路バッハを応援しています!


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