5.04.2016

お遍路バッハ ~天への仲介人修行編~ No.6 (焼山寺~大日寺) 後篇

2016年4月27日(水) 天気 曇りのち土砂降り (T_T)/~~~
     
第三回お遍路バッハ(活動の詳細はこちら→お遍路バッハ)、焼山寺からの続きです。

膝の痛みもなんのその、焼山寺からの山を越え徳島県阿野の町へ入りました!

阿川の案山子さんふうちゃんやっくん
 のんびり迎えてくれた案山子さん達。名前があったのね(^_^;)

あと12.5kmって書いてくれて元気がでます。
山の中から町へ。
なぜだかとてもほっとしました。
日ごろはシャバから抜け出したいっ!と衝動が走るのですが、都合のいいことで・・・(笑)
さて、あと12.5kmです。半分来てるからもうちょっと頑張ろう!
(と、この時はちょっと嬉しくなったのですが、ここから先が信じられないくらい長く感じる旅路になるとは!!)

雨でぶーたれるワン君とかかしのお父さん
阿野の町はいたるところに案山子がいて、微笑ましい感じです。
きっとたくさんのお遍路さんたちが癒されていたことでしょう。
ちょうど雨宿りできるところにベンチがあったのですが、先客ワンがいて座れなかった・・・・(^_^;)
隣りに座ってもいい?と聞いたら、迷惑そうに上目づかいで見るので遠慮しました(笑)
雨だもんね~。。。。邪魔ですね、はいはい。
 
鮎喰川を渡り、民家と畑を抜けるとぼんやり発光する白いものが。
紫陽花です!
まだ4月なのにびっくりですね。
小ぶりの白い紫陽花。雨のしずくが良く似合う
途中、山へ入る道とS字カーブするコンクリートの道で迷いましたが、正解はコンクリート道。
2回ほど行ったり来たり、痛む膝に応えます。
もう少し前に目印あったらいいなぁと思いつつ、それでも遍路道の札を見つけるとパッと明るくなります。これがあるから歩けるのですよね(^^)/
本当にありがたい。
そのコンクリの道を進むと沈下橋が見えてきました。

少し下ると鮎喰川なのね。
でもねぇ、この高低差(ブラタモリかっ!)がほんとに勘弁してほしいのですよ。
すでにそろそろ~っとしか歩けなくなってきました。
下りで自分の体重が支えきれない・・・。はぁ~。。。痛い。

せまーい沈下橋
吊り橋好きな私ですが、こんな沈下橋も好みです(*^^)v
本来なら透明度の高い鮎喰川の流れや魚をしばらく見ていると思いますが、そんな余裕がないのでした(^_^;)

ここからの道は、ストレスフルな県道。
バスやダンプ、先を急ぐ車たちがびゅんびゅん走ってます。
沈下橋のあたりでは雨はあまり降ってなかったのに、横殴りになってくるし風が唸り声をあげてきました。
菅笠がもっていかれそうです。
なんだこの悪天候は!

カッパも防水機能が無くなり、靴も中に水が入ってひどいことになっています。。。
防水スプレーをどんなにしてもダメな事が良くわかりました。
全身ずぶぬれで体が冷えて寒い・・・。
現在14:40。
遠い、、、、遠いよ、、、ずーっとアスファルトの平坦道が、長く長く感じます。

まだ徳島市に入っていません。。。納経時間が・・・・。(焦っ!)
気持ちは焦るけど、足が思うように運べないもどかしさがイライラを運んできます。
そこへ・・・・、
前方から黒いダンプが水しぶきをあげて走ってきました。
あ~やな予感がする。
でも、逃げる場所もないし足が動かない。
そして、、、お約束のように頭から水をかぶせられました!!
マンガですよ、もう!

四国ナンバーの車はお遍路さんをみると大げさなくらいよけてくれますが、黒ダンプは神戸ナンバー。
神戸に悪意はないけれど、その時ばかりは振り向きざまに「バカヤローっ!」と叫びたい衝動が。
でも、無理。。。
その時心の中では何人かの私が、感情をコントロールできなくて困っていました。
頭から水びたしで足が痛くて、みじめで悲しくて、「もう嫌だやめたい」ってふと思ってしまいました。
すると不思議な事に、別のところから想像もしなかった気持ちが勝手に湧き上がってきました。
「体が動く、歩ける、生きてる。私は幸せなんだ!」
気が付いたら涙が・・・。
幸福感でいっぱいでした。

途中で通りかかった神山東中学校にはトイレがあって、雨宿りもできるのでそこで少し休憩。
カッパを脱いでタオルで濡れたところをふき、甘いものと水分補給して気持ちリセット!
よし、まだ生きてる。
熊本の震災や東日本大震災で亡くなられた人のことを思い、こんなことで負けていたらお遍路バッハやってるなんてはずかしくて言えないと気合を入れます!!!


徳島市来たーっ!
相変わらずひどい雨の中、足の痛みも麻痺してくれて一歩一歩進んでいきます。
大きな楠が目印!15:50徳島市!あと少し!

徳島市に入ってからしばらく行くと、ブログや遍路案内本でも有名な遍路休憩所「おやすみなし停」が見えてきます。
中にはいると暖房が効いていて暖かい(*^_^*)
風力発電でおぎなっているそうです。
ここでコーヒーを一杯頂いてと思っていましたが、張り紙をみると大日寺までここから30分とあります。
只今16:20。
うーん、休みたいけど納経時間までに今行けば間に合うなぁ。
というわけで、体に鞭打って出発します。
大日寺山門
第十三番札所 大日寺
◆奉納曲:6つのパルティータより 第一番 変ロ長調 ジーク

16:55。大日寺到着。
納経時間がギリギリだったので、先に済ませます。
ちょうど雨も小ぶりになって、ゆっくり参拝させて頂きました。
セーフ!

掌にすっぽり。
大日寺のしあわせ観音様
お寺を出るころには辺りも暗くなってきました。
山門正面にには、阿波の国一宮神社があります。

大日寺とは道をはさんでお向かいに。
神仏習合の時代が伺われますね。
それにしても、大日寺と一宮の間の道は車が多い!
狭い道なのになぁ・・・。

今日は、ピアノを弾かずにこのままお宿へ。
本当は弾くつもりでしたが、体が限界信号を送ってきましたので、お許しをm(__)m
歩き遍路は甘くないことが第三回めにして骨身にしみてわかりました。
前回の焼山寺までの難所より、今回のほうが私には辛かった・・・。
遍路の先輩方はすごいです。。。。

さて、旧暦3月21日でお大師様の入定の日というわけで、大日寺さんの宿坊に泊る予定でしたが、行事があるとのことでこの日は宿泊NG。
お寺のすぐ隣「名西旅館・花」でお世話になります。

到着すると、ずぶぬれスニーカーを新聞紙でくるんでくれたり、優しさが身にしみます。
人間の歩き方ができなくなっていたので、エレベーターがあって助かりました!
ちょうど着いたら、ご同行のK親子も到着。人形浄瑠璃見てきたのですって。いいなぁ。

この日はスマホもいじらずバタンキュー!(昭和臭・・(笑))


●今宵のお宿はこちら
 
「名西旅館・花」さん
エレベーターや洗濯機・乾燥機(無料)があるので、歩き遍路には助かる宿です。
お風呂は男湯・女湯があります。
浴衣・ドライヤー・ハブラシ・エアコン有。
パソコンでのインターネットは一階の食堂で使用可能です。
食事も美味しい。朝食の後にはコーヒーくださいます!
夕食のあとに筋肉痛のお薬貰えます。これがなかなか良いのです(*^^)v
■一泊二食付き 7000円(税込)

びわの葉を焼酎に漬けた筋肉痛のお薬
飲んじゃ駄目よ!
 
■次回は14番常楽寺~17番井戸寺を打ちます。
奉納演奏は11番藤井寺からのキャリーオーバーで7曲演奏しまーす(*^^)v

 
 

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