3.29.2018

お遍路バッハ ~天への仲介人修行編~ No.45(民宿岡田~観音寺)

2018年3月11日(日) 天気 晴れ

第十四回お遍路バッハ2日目です。(活動の詳細はこちら→お遍路バッハ

氷点下の民宿岡田さんで、朝5時起床。
まだカーテンの向こうは星が輝いていました。
今日も良く晴れそうです(^^)

6時から朝食を頂いて、みなさん手際よくさっさと出発され、6時半ほぼ最後に私は出発(^_^;)
民宿岡田さんがなんと!お接待でお昼のおにぎりまでご用意して下さいました\(^o^)/

宿泊者全員をご主人、岡田さんが見送ってくれます(*^。^*)

出発前に記念写真♡
固く握手をして、昨夜の事を思い出し涙目になりながら出発です。
岡田さん、ありがとうございます、お世話になりましたm(__)m
お手紙書きますね(T_T)/~~~
 
日の出間近の遍路道
川の流れる音だけが聞こえます
橋を渡る前に振り返ると、岡田さんがまだ送って下さっています!
大きく腕を振って行ってきまーす(T_T)/~~~

頂いた地図をしっかり見ながら、
材木を左ね・・・

あ、目印のお墓だ!
地図の通り現れる道や、教えてもらった目印に安心しながら進みます。
岡田さんがお遍路さんのことを思いながら、分かりやすく作って下さった真心に感謝です。

お墓の横の細い道へ入ります。

竹林を抜け、、、

コンクリートで舗装された道を上がり、、

高速道路の下をくぐれば
本格的な山道!
15分ほどで登山口に入りました。
途中、先に出発していた同宿の面々と一緒になりますが、個人でペースを作って各自歩きます。

お日様が昇ってきた(^^)/
太陽が照らす道は、すでに急な登り坂となっています。

フカフカの落ち葉の道♪

お地蔵様におはよう!
去年横峰寺を登った時とは違う急坂ですが、今回もサクサク登っていきます♪
天狗様はまだ私に足を貸してくれてるかな?

容赦ない坂道が続く・・・

続く。。。

続く~!!
暑い・・・・。
吐く息は真っ白なのに、汗が額やあごを伝って落ちていきます。
早々にダウンは脱いだのになぁ。

背後から登ってきた朝日が、重いリュックを押してくれます。
もっと高く、もっと高く。

あの日も死に物狂いで駆け上がった影があったのだろうな・・・。
 2011年3月11日。
今日で震災後7年目。

もっと高く・・・。
その思いが身体を包みます。
汗なのか、涙なのか、どっちかわからないものが雫となって髪を濡らします。。。
胃の腑の入り口あたりが、キュッと締め付けられる感覚が襲ってきました。


歩かなきゃ。
大丈夫、ここまで来たら波は来ないよ。

さぁ、歩こう。

歩いて、、、


歩いて進み、、

どんな道でも、、、

歩けるなら大丈夫、

ほら、ちょっと平坦になってきた
民宿から約1時間で林道に出ました(*^^)v
ここで標高約650m。

急になだらかな道が目の前に広がりました。

舗装された林道をひたすら進む!

ずいぶん高いところまで来ました(*^^)v

あと2.1キロ!!

雪だ!(驚)
まだ残ってた!

古い道標
「これより三かく古道」

つらら!?
さすがにこの辺りはまだまだ冬

雲辺寺への車道にでると
しっかり整備された遍路道に入ります


歩きやすい道を登って♪

朝もやの中
眼下に広がる山々の神々しさ

まだ登る、、、

登る、、、

また登る~!!
せっせと登っていたら変な石達が並んでます(笑)
ここまで来たら、あと少し!


なんだ?
ストーンサークル・・・でもない・・。

巨大な夫婦杉が現れたら、、、

雲辺寺、見えた~\(^o^)/

雲より高い場所
標高約1000m。
AM8:22。
出発から2時間弱です(*^^)v

山門(まだ新しいですね)

第六十六番札所 雲辺寺
◆奉納曲:ゴルトベルク変奏曲 第九変奏

山門をくぐる前に、トイレで汗だくの服を着替えます。
あー暖かい。
トイレ内の暖房が身に沁みて気持ちが緩む~。

ぬくぬくと温まって外に出ると、寒いっ!
背中が震えるくらいなので、着替えて正解。

龍が立ち上がってる手水舎

大師堂への階段
山門から続く階段は大師堂へ向う階段です。
本堂へ先に行くならこの階段は上がらず、山門をちょっと打ち戻る感じになります。
なんとなく、そのまま上って本堂へ大回りしました(^_^;)

本堂
ご本尊様は千手観音菩薩
お遍路バッハにおいて、3月11日は特別な日です。
あの日が無ければ、横浜から松山へ引っ越し、歩き遍路をするなんて無かったかも知れません。

背筋を伸ばし、ご本尊様の前に立ちますが、教本を持つ手がわずかに震えてしまう・・・。
震災から7年目の今日、あの日亡くなられた方々へ追悼と鎮魂の祈りを捧げます。

お線香は、被災地、岩手県の中尊寺の関山香を用意しました。
甘く広がる香りを、懐かしく感じてくれる魂もいらっしゃるかな・・・。


関山香
一番好きなお線香の香り
後から本堂へ入られた方の般若心経が、あまりにも深く柔らかい響きで思わず聴き入ってしまいました。
凛とした空気に、耳心地の良いお経。
私に遠慮されているのか、決して大きな声では無いのですが、自然と心に沁みてきます。
あぁ、こんな風に演奏できたらなぁ・・・・。

本堂横の「おたのみなす」
お願い事がかなうのです

大師堂へ。
また登ります・・・(^_^;)

大師堂
大師堂でも同じように祈りを捧げていると、太陽が背中にあたってとても暖かい・・・。

再度来た道を戻って納経所へ。
本堂と大師堂は境内の一番端っこと端っこにあるのです(^_^;)

境内
晴れ渡る空が近い
今日という日に、空に一番近い札所で祈りを捧げられる事に、仏様やお大師様のお慈悲を感じます。

「言葉にできない想いを、バッハの音楽にのせて天に届ける。」
お遍路バッハ、これからも精進して歩んでいきます。― 合掌 ―



さぁ、、、、

ここから海抜0mまで一気に行きますよ!
お腹に力を入れてGO!

雲辺寺からの長い長い下りが始まります(^^)

雲辺寺名物の五百羅漢さん(^^)

なんか多すぎて怖いよ・・・(^_^;)

下山道に入る!
同宿仲間が先に行ってますね(^^)

フカフカ道は気持ちいい♪

見た目より結構急坂(^^)

ここにも残雪。

同宿お遍路さんと抜きつ抜かれつ。

濡れた落ち葉でちょっと滑る・・・(^_^;)

休憩所もスルー♪
絶好調でガンガン下っていきます!
滑るのさえ気をつければ、良い道です♡


倒木を物ともせず、、、

落石もへっちゃらで進むと、、

瀬戸内海と街が
パッと視界に飛び込んできます\(^o^)/

次の大興寺まで約6キロ(*^^)v

飛ぶように進む!

進む!!


階段が滑るっ!(笑)
車道を越えれば、もう山道では無くなります!
約1時間でここまで来ました(*^^)v

のどかな風景が広がる~(*^。^*)
この先の休憩ベンチらしきところで、ちょっと休憩。
同宿の先輩遍路さんも休憩中。

先輩は7巡目だそうです。
とても古い納経帳もお持ちでした。

大興寺までご一緒に、おしゃべりしながら歩いていきます(*^^)v

麓の里へ入り、、、

川に沿ってズンズン♪

のどか過ぎる~(*^。^*)
気分はのんびり、でもスタスタ(さすが先輩早っす!)歩いていると、手押し車のお母さんからアメちゃんお接待を頂きました(^^)/

この池なんだ?

あ!レンコン畑!
おしゃべりしながらだと、あっという間です。
お遍路ハウスの壁に、大きく67大興寺の案内が見えました!

これ、結構ありがたい目印(^^)
なぜかって?

遍路道票は小松尾寺
なにーーっ!?
岡田のお父さんも教えてくれていましたが、この辺りでは大興寺さんのことを小松尾寺って言うのですって。
先輩も最初は混乱したそうです(^_^;)
知らないとスルーしてしまいそうですが、お遍路ハウスさんのお陰で大丈夫(*^^)v

というわけで、ありがたい案内です!

急坂登って、、、

あ!見えた~大興寺!
このまま直進すれば本堂前に出るそうですが、山門までまわります。

着いた着いた!
雲辺寺から2時間5分。
大興寺に到着~\(^o^)/

大興寺山門
第六十七番札所 大興寺
◆奉納曲:ゴルトベルク変奏曲 第十変奏

山門の仁王像は運慶作で、札所の中では最大だそうです。

細マッチョ(^^)
山門をくぐると、たくさんの木々が茂っています。
遠くから見た時、この辺りがこんもりした小さな森のように見えていました。
入ってみると緑に囲まれていて気持ちがいいです(^^)

階段前にカヤの木
お大師様が種をまいたそうです


お大師様お手植えのクスノキ

本堂
ご本尊様は薬師如来

大師堂

本堂前の三鈷の松
持って帰ると金運が上がるとか(^^)

お手植えクスノキ近くの壁
瓦に注目!

金!
やっぱり金運アップなのか!?(笑)
境内で民宿岡田で頂いたおにぎりを食べて、PM12:20、次のお寺へ出発します。
先輩お遍路さんとはここでお別れ(^^)/

ぽかぽか陽気で眠くなってきた~(^_^;)

おおいぬのふぐりが満開♪

古い石仏様ものんびり(*^。^*)
国道377を渡って、観音寺市に入りました(^^)/
遅ればせながら、ここでやっと香川県に入ったことを実感!(笑)

香川県だぁ!!
涅槃の道場だぁ!

ひばりが鳴いてる♪
のどかな道をしばらくいくと、地元の小さな神社がありました。
ちょっと休憩したくて入ってみると・・・。

どんな神様が祭られているのかな?

金神?
金神様ってことはお金の神様でしょうか?
今日は金運アップの日ということなのかっ!?

震災の日は心静かに東北に心を寄せようと決めています。

決めていた、、、、はずなのに。

お大師様に試されているのか!?
下界に降りると俗な欲望が湧いてきます(^_^;)
まだまだ未熟な私ですm(__)m

お願いしておきましょう(^^)
バッチリです(笑)

さて、あと5キロ。
もうひと頑張りだ!

平坦なアスファルトの道がずーーーっと続く

遍路休憩所の向こうに見える山が
目的地です(^^)/

観音寺市街だぁ~\(^o^)/

JRの踏みきり越えて~♪

信用金庫を曲がって~♪


橋を渡れば~♪
到着~と思いきや、まだちょっと歩くみたいでした・・・(^_^;)
さすがに疲れた。。。
橋を渡ってキョロキョロ・・・、見つけた遍路道!

赤いヨダレかけのお地蔵さんが目印(*^^)v

寺町っぽい。
長いお寺の塀に沿って行く

お寺の角を曲がって・・・

今度こそ到着~\(^o^)/
第六十八番札所 神恵院
第六十九番札所 観音寺
◆奉納曲:ゴルトベルク変奏曲 第十一変奏
◆奉納曲:ゴルトベルク変奏曲 第十二変奏

ここはとってもめずらしく、二つの札所が同じ場所。
一気に二ヶ寺参拝できますね(*^^)v

山門
二つのお寺の名前が書いてあります
さすがに観光地。
PM2:15、たくさんの参拝客が境内にあふれています。
休日だからか若者が多い!
札所での平均年齢の若さに新鮮味を覚えます(笑)

まずは境内左側にある神恵院さんを参拝します。

神恵院本堂
ご本尊様は阿弥陀如来

本堂への入り口は
近代的なコンクリート打ちっぱなし☆

神恵院大師堂
次は観音寺さんへ。


観音寺本堂
ご本尊様は聖観世音菩薩

観音寺大師堂
大師堂を参拝し終わったその時、東日本大震災復興祈願と追悼のため、鐘楼がお寺の僧侶によって鳴らされました。
時計を見るとPM2:46・・・。
東にむかって黙祷。

きっと全国のお寺で、同じ時間に東北に心を寄せたことでしょう。
お寺だけでなく、日本中、世界中から、たくさんの東北への気持ちが送られたのだと思います。

今日の最後の参拝で、この鐘の音に巡り会える・・・。
仏様、お大師様はどこまでも慈悲深い。


今年最初のお遍路バッハ、ここ観音寺で打ち止めです。
2016年2月3日から歩き出し、とうとう涅槃の道場、香川県入りです。
これから進むあらゆる道がどんな道でも、がっちり受け止められるような気がします。
倒れても立ち上がればいいだけなのだ。

東北の復興はまだまだだけど、あの日すべてを失った人や街も、しっかり立ちあがって前に進めることを教えてくれています。

犠牲になった方々の想いと、今を生きている私たちの想いは、尊い絆で結ばれているはず。
生かされている私たちは、魂となった人の代わりに見れなかった光景を見て、経験しているのかもしれない。

毎日を大切に暮らしていくことがご供養になるって本当だな、と感じるようになりました。

お遍路バッハも終盤です。
たくさんの方に助けられ、支えられてここまで来ました。
心を寄せて下さった方々のお気持ちと共に、結願までしっかり歩いて参ります。

すべての出会いに感謝して。

柔らかい風が軽く頬をなでながら、境内を吹きぬけて行きました。
もう、春です。


**** おまけ(^^)/ *****
観音寺で慈悲深い(?)方と合流です!
お馴染み「泥亀バー マハカーラ」のマスター和田さん。
急遽松山からお迎えに来てくれました\(^o^)/
ありがたや。

というわけで、ここまできたら「銭形平次」のタイトルバックでおなじみの「銭形」へ車でブーン♪
なぜか今日は金運アップ(?)のスポットばかりですが、第14回お遍路バッハ無事終了です(*^^)v

見るとお金に困らないって!
銭形平次しか思い出さないけど・・・(笑)

■次回は4月初旬。本山寺~金倉寺まで。
今回キャリーオーバー中の奉納曲を含む奉納演奏は、この2日間で演奏します。


http://www.himegin.co.jp/
愛媛銀行はお遍路バッハを応援しています!










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